本文更新日:2026年9月22日
オゼンピック(セマグルチド)と目の症状について、「失明の心配はない」と一律に言い切ることはできません。糖尿病網膜症と、視神経の病気であるNAIONは区別して理解する必要があります。
糖尿病網膜症がある場合
糖尿病網膜症は、糖尿病によって網膜の血管が障害される病気です。初期には自覚症状が少ないこともあるため、糖尿病のある方は眼科での定期的な検査が大切です。血糖の治療と眼科の経過観察をあわせて行い、見え方の変化を主治医に伝えてください。
NAIONについて欧州当局が公表した情報
欧州医薬品庁(EMA)の安全性委員会は2025年6月、非動脈炎性前部虚血性視神経症(NAION)を、セマグルチドの「非常にまれな」副作用と判断しました。対象としてオゼンピック、リベルサス、ウゴービが挙げられています。これは欧州当局の評価であり、日本の各製品の承認内容とは分けて確認する必要があります。
NAIONは視力の低下につながることがあります。この情報から全員に発症すると考える必要はありませんが、糖尿病がないことだけを理由に、薬に関連する目のリスクを否定することもできません。
急に見えにくくなったら
突然視力が落ちた、急速に見え方が悪くなった場合は、通常の予約日やLINEの返信を待たず、速やかに眼科などの医療機関を受診してください。使用中の薬剤名と投与時期を伝えましょう。NAIONと診断された場合の薬の中止を含め、受診先と処方医で対応を相談します。
治療前に共有したい情報
目の病気の既往、現在の見え方、糖尿病の治療状況を医師に伝えてください。体重管理のための使用では、製品ごとの適応とリスクも確認し、個別に治療の必要性を判断します。
参考資料
本記事は一般的な情報提供です。個別の診断・治療は診察のうえで判断します。この記事で紹介した治療すべてを当院で提供しているという意味ではありません。
